中国の部屋 

空想のスケールがすごいです。宇宙的な世界観、それでいて力強い生活観。
しなやかで、うつくしくて、しかも、したたかな(いい意味で)、強くて愛らしい女性も好きなのです。
悲劇的な女性の話も多い、中国の話ですが、それも、彼女達の強さの証に思えます。

おじいさま、おばあさまが、とても元気!そして、おちゃめ(失礼)  百歳越えても、若い者をビシバシ!(^◇^;)
年齢を重ね、人生経験を積まれた方に対する、尊敬の気持ちが、強く伝わってきます。

モンゴルの話もここにいれました。
草原と馬、空と大地。すてきです。スーホの白い馬は、一押しの物語なのです。

九人の兄弟、本によっては十人に増えてるのですが、どっちが本となのかしら・・?どっちでもいいか。


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  西遊記   あの時代に、あの壮大なスケールの空想小説。実在した三蔵法師の旅がベースなので、
  原作から少しづつ変化して、悟空の活躍がメインになると三蔵さんのキャラが、おとなしく
  なっていったそうです。まぁ、そのほうが、三人組が生き生きとなって、いいですね。
  封神演義   中国、商王朝(殷)の王が、千年狐の化身を寵愛し国を乱します。殷から周へと王朝が変わる戦いに、
  集う戦士たちの顔ぶれが凄いです。英雄、神仙、妖魔に化身。人と、人ならざるものが敵味方入り乱れ
  雲に乗り、虎や竜の神獣に乗り、火を噴く槍や、魔剣などが目白押し。「神魔小説」と呼ばれる物語です。
  ただ、よい子の皆さんが読むには、残酷な場面が多いので、少々心配。
  スーホの白い馬   これは、絵本に魅せられました。草原で白い馬の子どもと出会ったスーホ。
  ひたむきに、哀しいまでに、草原と、馬と、人間の惹かれあう感情が美しいのです。
  誇りを貫いた命の終わりは、別れではないと、大切な思いも馬は教えてくれるのです。
  おり姫とひこ星   「牛郎と織女」。ここでは、おり姫は天帝の娘で、ひこ星は人間。「天女の羽衣」の話になっています。
  羽衣を見つけて、天に帰る話と、天帝が怒って、おり姫を天に連れ帰った話と。
  本当に、色々あるのです。神話や昔話は、その歴史や地域性で、少しづつ変わっていくようですね。
  ナイチンゲール   美しい歌声で人の心を癒してくれたナイチンゲール。機械じかけの見かけも美しい鳥に
  人は心移しましたが、鳥は人への慈しみを無くさずにいてくれました。そしてまた、壊れた
  機械の鳥にも「あれも精一杯つくしたのです」と、庇う鳥。人間さん、見習いましょう。
  錦の中の仙女   「石の馬」という題でも紹介されていました。美しい桃源郷のような世界が描かれた掛け軸を見て、
  それを布に織り込もうと、目から血がにじむまで頑張った母、その布を風がさらって行きます。
  とりかえそうとする息子への試練は厳しいものでした。母の願いと息子の心が印象深いです。
  九人の兄弟   本によっては、10人兄弟だったりしますが、なんとなく、九人が好きです。どっちでもいいか。
  力を合わせて王様の無理難題を跳ね除けますが、兄弟そろってビックリ人間ですから。
  牡丹の庭   お爺さんが、丹精込めて育てた牡丹が、大輪の花を咲かせます。どこぞの金持ちが、
  この牡丹の庭が欲しくて、とり上げようとしたとき、ふわーっと牡丹の精が現れたのです。
  中国衣装の美しい牡丹の精たちが悪者撃退。
  星になった龍の牙   二匹の兄弟龍が、他愛のないことで喧嘩をして、天に大きな裂け目を作ってしまいます。
  人間は絶滅寸前。ある若者が、天の裂け目を縫う事のできる三人の姫を尋ねていきます。
  山の上から、それぞれの侍従動物に乗って降りてくる姫の美しいこと。長編童話です。   
  ムーラン   ディズニーのムーランで有名になりましたね。でも、ある中国の方が、あの映画イヤだって。
  描かれ方に問題があったのでしょうか。やはり、その国の歴史と思いがあるから、
  よその国の伝説を扱うのは、よくよく注意して、学習しなければいけないようですね。
  白蛇伝   東映初カラーアニメーション映画の「白蛇伝」も美しかったです。私が見たのは、中国京劇と、本。
  この二つも、冒頭の人物設定が少し違いましたが、蛇の化身が人間に恋をするのは共通でした。
  白い蛇が美しくて健気。妹分の青い蛇も可愛くて、いい子♪
  九尾の狐   日本かと思ったら、中国でした。西王母の聖なる象徴だそうです。
  西王母の姿は、虎の顔。豹の尾。中国の神様って、動物の姿の合体系が見られますが、
  動物の能力や姿に、神聖なものを感じて、うやまっているのだなと感じます。
  人魚の涙   「人魚の涙は真珠になる」。もう、このフレーズだけで、飛びついてしまったではありませんか。
  ところが、この話の人魚は、魚のように泳ぐ、見た目は人間と同じ生き物でした。しかも、
  登場する人魚は男性でした。泣いた涙が真珠であっても、う〜ん。いやだぁぁぁ。ゴメンナサイ。
  梁山伯と祝英台    祝英台という、美しくて賢い女性。昔は女の人は学問塾に入れなかったので、彼女は男装して入学。
  そこで、梁山伯と出会います。親友、よきライバルとして過ごします。互いに思いがすれ違ます。
  梁山伯は失意の中、亡くなり祝英台も後を追い、二人は、蝶に生まれ変わり添い遂げたとのお話。
  孟美女    秦の始皇帝が、万里の長城を建設する為に、人々を働かせます。孟美女の夫も、かり出され、
  妻や故郷と離れて、長い年月働かされます。孟美女が夫のもとに、苦しい旅をして尋ねて来たとき、
  夫は、すでに、建設中に亡くなっていました。
  二人の小仙人 UP   蓮の花から生まれた子を「荷」(か)、その花に惹かれた箱から生まれた子を「盒」(ごう)と言いました。
  魚や小さな生き物の言葉が分かり、村人に話して聞かせ、楽しませてくれました。
  ある日横暴な都人が、二人は妖怪だと噂を流し、ふたりは哀しくて、いなくなってしまいました。
  人々は、子ども達がケンカをしたときなど、二人の絵の前に連れて行くとの事です。
  ふたりの名の「荷」(か)と「盒」(ごう)から、「和」と「合」、「和合」という言葉ができたそうです。


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