クツさまが撮られた、アブラゼミの決定的瞬間です。
蝉がさなぎから生まれ変わる、その、ひと時だけ、こんなにも、うつくしい羽の色を魅せるのですね。
みつばちマーヤの物語の中で、 マーヤが、モンシロチョウに出会う場面があるのです。 「あんたの羽、まっ白で、柔らかくて、とっても綺麗!」 と、マーヤは、ため息混じりに言います。 「ぼく、ほんのさっき、ちょうちょになったばかりなんだ」 と、もんしろちょうは答えました。 この話を読んだ時は、気がつきませんでしたが、 この、言葉が重要だったのですね。 羽化したばかりの、透き通るような羽の美しさ。 生まれたばかりの、一点の汚れもない白い羽。 作者は、これを言いたかったのではないかと。 今更ながら、すごいなぁと思ったのです。 |
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